L2スイッチとは何か

目次

L2スイッチの定義

「OSI参照モデル」というネットワーク機器の国際規格があり、第1層から第7層までの階層で分類されています。このうち、第1層(物理層)から第2層(データリンク層)までを扱うことができるネットワーク機器のことを「L2スイッチ」と言います。第2層を英語でいうとレイヤー2で、それを略してL2です。

OSI参照モデルの第2層はネットワーク機器上ではMACアドレスのことを指します。MACアドレスは有線・無線を問わずLANポートごとに重複しない値が割り振られており、ネットワーク上でLANポートがどこにつながっているか識別することができます。L2スイッチはMACアドレス単位でデータのやりとりができるネットワーク機器であるといえます。

なお、MACアドレスにはIPアドレス(例:192.168.1.1)やどのネットワークに属しているか(例:192.168.1.0/24)という情報を含んでいないため、L2スイッチで通信可能なのは同一ネットワーク内だけというのがポイントです。異なるネットワーク間の通信(192.168.1.0/24から192.168.2.0/24への通信など)はL3スイッチが必要になります。

スイッチングハブと何が違う?

機能的には全く同じです。

「スイッチングハブ」と「L2スイッチ」のどちらを名乗るかはメーカーや製品ごとに異なります。傾向としては「スイッチングハブ」とあるものは個人向けで単機能なもの(単にポートを増やすだけ)、「L2スイッチ」とあるものは法人向けで多機能なものが多いようです。

L2スイッチに搭載されている機能

表にまとめてみました。

機能用途
ポートを増やす一般的なスイッチングハブとしての機能です。
VLANLANポートをグルーピングできる機能です。
グルーピングしたLANポート群をVLANといい、VLANは1つのスイッチングハブとして動作させることができます。
例えば24ポートあるL2スイッチならVLANを3つ作り、8ポートのスイッチングハブが3台あるように動作させることができ、同じスイッチ上のポートでもVLAN間の通信は完全に遮断されます。
また、複数VLANの通信を1つのLANポートにまとめることができます。これを「タグVLAN」と呼び、前述のLANポートごとのVLANを「ポートVLAN」と呼んだりします。
VLAN間通信VLAN間の通信(ルーティング)ができる機能です。
VLANごとに異なるネットワーク(192.168.1.0/24 と 10.10.0.0/24 など)に属している場合、VLAN同士をLANケーブルでつないだだけでは通信はできません。本来はルータかL3スイッチが介して通信する形になるのですが、当機能があればL2スイッチ内で通信が完結できます。
製品によって機能名が異なるのですが「スタティックルーティング」とか「IPルーティング」に対応していると記載があります。
SNMP機器の情報(ポート単位のデータ量やリンクアップしているかなど)が取得できます。
SNMPのデータを集めて表示するソフトウェアが別途必要です。
QoS特定のアプリや機器の通信について優先度を決めることができる機能です。
例えばIP電話の通信であれば途切れてはまずいので優先してデータを流す、みたいな設定が可能です。
特に設定しなくても問題ありません。
リンクアグリゲーション2ポート以上のLANポートを束ねて、帯域を増やす機能です。接続先のスイッチやサーバが対応していれば負荷分散の効果が期待できます。
ポートミラーリング指定したポートと同じデータを流すように設定できます。通信内容を分析するのに利用します。
PoELANポートに給電させる機能です。
接続するネットワーク機器がPoE対応であればLANケーブルから電源を取ることができるので電源ケーブルやACアダプタが不要になり、配線がLANケーブル1本で済みます。
法人向けの無線LANアクセスポイントやWEBカメラで対応していることが多く、壁面や天井に取り付けたい場合、電源コンセントの位置で悩む必要が無くなります。

製品名が色々ある

非常にたくさんあるので表にまとめてみました。「スイッチングハブ」としての機能しか有していないものは製品名だけである程度判別することができます。

分類製品名の例スペックで見分けるポイント
スイッチングハブ
(の機能しかないL2スイッチ)
スイッチングハブ
アンマネージ スイッチ
アンマネージド スイッチ
ノンインテリジェント スイッチ
設定不要と記載がある
管理機能があるL2スイッチマネージ スイッチ
マネージド スイッチ
インテリジェント スイッチ
スマート スイッチ
WEBスマート スイッチ
アンマネージプラス スイッチ
アンマネージプロ スイッチ
管理機能付と記載がある
VLAN対応と記載がある

価格はどれくらいするの?

いくつか実際に発売されている製品を見ていきましょう。基本的には以下で決まります。

  • ポート数
  • 管理機能の有無
  • PoEの有無

VLANが使えるもの

ネットギアですと次の製品になります。「アンマネージドプラス」というカテゴリで、アンマネージドだけどVLANが使えて安価、という製品です。何をもってマネージドにするかはメーカーの方針があるかと思いますが、買う側が混乱するのでVLAN使えたらマネージドでいいのでは、とも思います。

Amazonだと同製品でいくつか選択肢が出てくるのですが、PoE対応有無で価格が変わります。PoE機器を全く利用する予定がなければ非対応のモデルを選択してください。

ヤマハですと次の製品になります。「シンプル L2 スイッチ」と「L2 スイッチ」で管理機能の数で価格に差をつけている感じですが、VLANはどっちも使えます。国内メーカーなので設定画面やマニュアルがばっちり日本語対応していて安心感があります。

スイッチングハブと同等のもの

アンマネージとあるものはだいたいスイッチングハブの機能しかありません。同系統の機種で「マネージド」と「アンマネージ」が選択できたりするので、区別するために記載されています。スイッチングハブは機能に関してはあまり余計な記載がないので迷うことは少ないと思います。

まとめ

  • L2スイッチはスイッチングハブと基本機能は同じだが、管理機能が付加されている製品がある。
  • 製品名や管理機能はいろいろあるので必要な機能が搭載されているかスペックを確認すること。
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