L3スイッチとは何か

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L3スイッチの定義

「OSI参照モデル」というネットワーク機器の国際規格があり、第1層から第7層までの階層で分類されています。このうち、第1層(物理層)から第3層(ネットワーク層)までを扱うことができるネットワーク機器のことをL3スイッチと言います。第3層を英語でいうとレイヤー3で、それを略してL3です。

OSI参照モデルの第3層ではIPアドレスを扱うことができ、機器間のネットワークが異なる場合でも(例:192.168.1.0/24から10.10.1.0/16への通信など)決められたルールに従ってデータを中継することができます(ルーティングといいます)。

使い道

PC台数が増えてIPアドレスが足りなくなった場合など、複数のネットワークを利用したいことがあります。例えば下表のようなネットワークを構築する場合、業務システムのネットワークにあるサーバに総務部と営業部のPCからアクセスするには、L3スイッチを介して通信する必要があります。

ネットワーク用途
192.168.1.0/24業務システム
192.168.2.0/24総務部
192.168.3.0/24営業部

また、営業部から総務部にはセキュリティ上の要件でアクセスできないようにするなど、ネットワーク間の通信のルールについても細かく設定することができます。これを「ルーティング」といい、L3スイッチに設定します。

実際の製品

L3スイッチの代表的な製品は一般家庭にもある「ルータ」です。ルータではWANポートとLANポートがそれぞれ1つ以上あり、それぞれ異なるネットワークに接続します。2つのネットワークを中継することでLANポート側に接続したPCからWANポート側のインターネットに接続することができるのです。ルータは2つのネットワークを中継するインターネット接続に特化したL3スイッチと言えます。

社内SEを担当していた際にもっとも多く扱ったのがヤマハのルータです。業務用なのでそれなりの値段ですが、国内メーカーだけあって豊富な日本語ドキュメントがあり、ネットワーク技術者でなくてもある程度学習すれば十分ネットワークが構築できます(コンソールだけでなくブラウザで簡単に設定することも可能)。ここで紹介するRTX12xxシリーズは使えるポートが3つありますが、8ポートある「LAN1」ポートはスイッチングハブとしても、個別のLANポートとして利用することも可能です。扱うネットワーク数が少なければこの機器1台あればインターネット接続と複数ネットワークを中継する役割は十分に満たせると思います。

ルータでない通常のL3スイッチもヤマハから販売されています。L3スイッチはルータのようにWANポートの表記はありませんが、任意のポートに任意のネットワークを設定することができ、それぞれのネットワーク間の中継も自由自在にできます。また、L2スイッチとしても利用可能です。

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